放課後

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下駄箱に手紙が置いてある。
淡い花柄の封筒で。
ぽとりと落ちたりなんかしない。
きちんとそれは置いてある。

そのままカバンにしまって家に帰る。
夕飯食べて風呂入って勉強して、
ストーブに灯油足してコーヒー入れてラジオひねって。

あの子のことを考える。
笑ってるとこしか思いつかない。

ひと晩寝ればかなり忘れる。
30年もたてばすっかり。

「答え」も「応え」も定かでない。
楽しいことしかなかった気がする。
遠い放課後の記憶。